「西村あさひ法律事務所」を3分で研究
西村あさひ法律事務所のキャッチフレーズは「リーダーとしての自覚とともに法的インフラの発展を目指して」。
「リーディング・ファーム」ではなく、自らを「リーダー」と断言しています。これは、所属弁護士数国内トップの自負と考えてよさそうです。
また、法律事務所や弁護士は法的インフラを「使う側」ですが、キャッチフレーズではこれを「発展させる」ともうたっています。
同事務所は法律を研究する組織を持っていて、これが法的インフラを発展させる事業を担っています。
大学の法学部に所属して弁護士を目指している学生なら、同事務所を研究しないわけにはいかないでしょう。
そこでこの記事では、同事務所の概要や活動の特徴、最近の動向などを紹介します。
西村あさひ法律事務所の会社概要・活動内容
西村あさひ法律事務所の業務分野には「コーポレート」や「事業再生・倒産」「争訟」といった、法律事務所らしい名称がある一方で、「リアルエステート」「インフラ、エネルギー、資源」「アグリフード」「IT、メディア、エンタテイメント」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」といった、事業会社のビジネスのような名称も存在します。
このことから同事務所の2つの大きな特徴がみえてきます。
西村あさひ法律事務所の2大特徴
・同事務所は、一般の人が「法律事務所」と聞いてイメージする刑事事件や人権、離婚、債務整理といったことは原則行わない
・企業案件、ビジネス案件は、それがどのような内容であっても、どれだけ難解なものであっても徹底して対応する
同事務所の業務内容については後段でさらに詳しく解説します。
事務所概要
西村あさひ法律事務所の概要を紹介します。
設立:
2007年10月(前身は1966年に故西村利郎氏が設立した西村法律事務所)
主事務所の住所:
東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー
その他の国内拠点:
名古屋、大阪、福岡
海外拠点:
ニューヨーク、フランクフルト、デュッセルドルフ、北京、上海、台北、バンコク、ハノイ、ホーチミン、シンガポール、ヤンゴン、ドバイ
その他の拠点:
ジャカルタに提携事務所、香港に関連事務所
弁護士:
計792人(内訳:パートナー232人、オブカウンセル8人、カウンセル74人、アソシエイト478人)
税理士、弁理士、アドバイザー:
22人
「西村あさひ法律事務所」となったのは意外と最近で2007年です。このとき、西村ときわ法律事務所とあさひ法律事務所の国際部門が統合しました。
弁護士が792人もいますが、所属弁護士たちの立場はさまざまです。
パートナーは一般的には法律事務所の共同経営者と理解されます。その重要なポジションにあるパー
ナーが232人もいます。
アソシエイトは若手弁護士や補佐的な業務を行う弁護士、または月給制の弁護士といった意味合いがあります。その数478人。「上を目指す」弁護士がこれだけいることがわかります。
オブカウンセルはパートナー以下、アソシエイト以上の弁護士と理解されています。
カウンセルは顧問と訳されることが多く、やはりパートナー以下、アソシエイト以上の弁護士といえます。
ただ792人のなかには、日本の弁護士制度上の弁護士以外にも、海外の弁護士制度上の弁護士も含まれている可能性があります。その内訳は公表されていません。
そして上記の概要のなかで最も特徴的なことは、海外拠点の多さでしょう。
欧米、中国、中国以外のアジア、中東と、世界中に同事務所のネットワークが敷かれています。
「世界で活躍したい」と考えている弁護士志望者にとって同事務所は、憧れのローファームになっているのではないでしょうか。
業務の種類~ほぼすべてのビジネス上の法的課題を網羅
同事務所はあまりに大きすぎてその規模感を測れない人もいると思います。そこで同事務所の業務内容をすべて紹介します。ただし、これでも国内業務だけであり、この他に海外業務があります。
西村あさひ法律事務所の特徴や価値観
西村あさひ法律事務所の最近の動向
西村あさひ法律事務所での働き方・キャリア
西村あさひ法律事務所の働き方・働かせ方とキャリア形成の特徴を紹介します。
まとめ