「環境省」を3分で研究
環境省の概要・活動内容
環境省の発足のきっかけは、1956年の水俣病を正式発表したことにあります。水俣病とは、熊本県水俣湾周辺の化学工場などから海や河川に排出されたメチル水銀化合物により汚染された海産物を住民が長期に渡り日常的に食べたことで水銀中毒が集団発生した公害病です。高度経済成長により引き起こされた環境問題について国が関与し、環境汚染問題から人命を守り整備を始めるきっかけとなったといっても過言ではありません。
現在、環境省は日本の環境の保全・整備、公害の防止、原子力安全政策を所管しています。その業務の守備範囲は幅広く、国民がよりよく、安心して暮らせるための環境保全政策から国土の利用計画、生活に近いところでペットの飼育に関することや景勝地や公園の整備まで様々です。
規模
2022年の環境省の一般職の在職者数は環境省全体で2,946人。その内訳として、本省(地方環境事務所を含む)が1,980人、原子力規制委員会(原子力規制庁及び施設等機関を含む) が966人となっています。環境省が主管する独立行政法人は国立環境研究所、環境再生保全機構の2法人を主管しています。また、地方支分部局として地方環境事務所を置いており、北海道から九州地方まで8つの事務所があります。
令和4年の一般会計予算は3291億4648万5千円。組織別の内訳は本省が2730億8661万9千円、地方環境事務所が72億6946万3千円、原子力規制委員会が487億9040万3千円。共通費を除く主な科目は「石油石炭税財源エネルギー需給構造高度化対策費エネルギー対策特別会計へ繰入」が1316億6200万円「廃棄物処理施設整備費」が376億0437万4千円、「電源開発促進税財源原子力安全規制対策費エネルギー対策特別会計へ繰入」が338億2000万円などとなっています。
沿革
1956年 水俣病正式発見
1964年 公害対策推進連絡会議を設置
1967年 公害対策基本法が公布・同日施行
1971年 環境庁の新設を閣議了解。 総理府の外局として環境庁が発足
2001年 中央省庁再編により環境庁を改組し、環境省設置
2012年 原子力規制委員会設置法が施行され外局の原子力規制委員会を設置。同委員会には事務局として原子力規制庁を設置
2017年 総合環境政策局の廃止及び環境保健部の大臣官房への移管
業務範囲
具体的な業務
環境省の最近の動向